医療のかかり方(2)
MA中嶋みどりです。
前回のお話の続きです。
医師への質問の仕方を変えればいいとは言ってもどうやって?
例えば、薬の副作用が心配なこんなケース。
私のところに相談された方の初めの一言。
「○○っていう薬の副作用を教えてくれますか?」
こんな時、もちろん、副作用をパソコンで検索して、きちんとした文書からお伝えすることはすぐに出来ます。
でも、私は、まず相談者に伺います。
「○○を飲んで、何か気になる症状が出ていますか?」
そうすると、相談者は、続けて色々なことを話してくれます。
「お薬が出される時、『○○は、副作用はないですか』って先生に聞いたんです。そしたら、『そんなに心配しなくても大丈夫。出たら対処しましょう。』ってそれで終わってしまったんです。だから、気にしないようにしていたのに、やっぱり、気持ちが悪くて。」
この話の後で私が「では、先生に相談してみてはいかがでしょうか。」とだけ言うと、
相談者はこう続けます。
「先生に『やっぱり吐き気が出たからお薬変えてください』って言ったら気を悪くするでしょ?別の病院に行こうかしら。」
たしかに別の病院にかかって相談した方が良いケースもありますが、このケースの場合には、医師とのコミュニケーション次第で、この相談者の困りごとを十分に解決できる可能性があります。
つまり、この方は、〈吐き気という症状に困っている〉ので、吐き気の症状が改善すればいい訳なのです。
その時、私は先生への相談の仕方としてこんな風に提案します。
「○○を飲んでから吐き気が出て困っています。吐き気が治まる方法はありませんか?」
そうすれば、吐き気止めを処方してくれるかもしれないですし、副作用とは全く関係がないと考えられるようであれば、吐き気の原因を探ってくれるかもしれません。
「症状が出たら考える」これは、医師が患者さんにきちんと説明していないという捉え方だけとは限りません。
全ての薬に副作用の報告はあるけれども、問題ない範囲であれば、必要な薬なので飲んでほしい。
だから、不安を煽ることのないように、あえて伝えないということもあると思います。
でも、患者にしてみれば、そんな医師の気持ちなど想像出来ませんから、
「きちんと説明してもらえなかった」
となってしまうようです。
もちろん、不安を煽らない方法でじっくりと説明をしてもらえれば一番いいのですが、医療現場の忙しさをわかっている立場としては、まあ、それもなかなか難しいのかなあと思うところです。
そんなわけで、私の仕事は、〈医師と患者間の通訳〉みたいなものとも言えそうです。
医師へどう相談したらよいかわからないとお困りの方、一緒に伝え方を考えていきましょう!
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